旅の計画はどうやって決める?導入編

旅行全般で言えることですが、いざ旅をしよう、となってまず最初に悩むのは旅行計画、プランニングでしょう。主に鉄道旅行について話していきますが、それ以外の旅行であっても、通用する方法だと思います。

「目標と制約」

新幹線の路線をどのルートで、どことどこを通って建設するかを決める際、「まず起点と終点を結ぶ直線を引き、そこにさまざまな制約を加味して路線を曲げていき、実際のルートを決定する」ということが基本理念にあるそうです。

たとえば、東京から大阪を結ぶ東海道新幹線を作りたいとします。その場合、まず東京と大阪を一直線で結ぶルートを考えるのです。新幹線は当然「早く目的地に着く」ことを目標として建設されていますから、「一直線=最短距離」はとても理にかなっていると分かっていただけると思います。

しかし、現実はそのようにはいきません。飛行機のように上空を飛んでいけるわけではないですから、まず「海」という壁にぶつかります。実際に引いてみると分かりますが、伊勢湾付近で少し海にかかる部分があります。となるとこの部分は避けなければなりません。あるいは「橋を架ける」という方法もあると思います。

また、いくら東京と大阪を結ぶ路線であるとはいえ、名古屋という多くの乗降客が見込める町を避けるわけにはいかないでしょう。ほかにも、既存の在来線を接続できる場所がいくつかあった方が、利便性はより高まり、多くの人に利用してもらえるようになると考えられるわけです。

それから、実際に建設するとなると土地を収用しなければなりませんから、できるだけ市街地は避けた方がいいですし、人家などにはかからない方が建設しやすいです。山や町の地下にはトンネルを掘るという方法もあります。

ですが、いずれの方法をとるにしても、それ相応のお金がかかります。予算を考えた上でルートを考えなければいけません。

このように多くの制約があることが分かっていただけたと思います。

 

旅行も、「事業の一つ」として考えてみましょう。まず「旅行に出よう」と思ったら、その時点でなにかしたいことがある場合がほとんどだと思います。「北海道に行きたい!」とか「沖縄に行きたい!」とか、そういうのと同じことです。鉄道旅行の場合、「今回はこの路線に乗りたい」とか「この観光列車に乗りたい」とか「あの駅で降りてあれをしにいきたい」とかそういうことです。

理由はなんだって構いません。とにかく、軸となる一番大きな目標を決めましょう。具体的な計画を詰めていく中で、目標は少しずつ変わっていかざるを得なくなることもあると思いますが、なるべく変わりにくいことを目標としましょう。そこから先の計画は、全てその一番大きな目標をベースにして決まっていくのです。

たとえば私は、中学3年生の夏に「来年の夏は北海道を全部乗る」と思って目標を立てました。北海道のJR線のうちまだ乗っていなかった路線全てに乗ることが目標となったわけです。

目標が決まったら、次に考えていくのが「制約」です。旅の制約にはどんなことがあるでしょうか。といっても、実は大きな制約は2つしかありません。それは

1.予算

2.日程

です。あと、鉄道旅行に限った場合で言うと

3.列車の時刻

がある意味最大の問題であると言えます。

細かい制約は数多くありますが、そういった制約は全て目標があるから生まれるものなのです。

大きな目標を決めたら、まず大きな制約(予算と日程)を乗り越え、あとは細かい目標と制約を決めることのくりかえし

これが旅行に限らず事業を行う上での基本です。

北海道に行こうと考えた私は、大阪からトワイライトエクスプレスに乗って一気に行きたいということを第二の目標としましたが、これは予算の関係で断念して、結局いつも通り青春18きっぷをベースにして北海道へアプローチすることを考えました。大阪から北海道へは青春18きっぷだけでは1日ではいけませんから、最低でも1~2泊する必要があります。そこで、また別の目標を立てて、道中の未乗路線に乗ることにしたのです。このときは「日程にはかなり余裕がある」という前提がありましたから、時間を使って多くの目標をクリアしていったのです。

これが今の時勢であれば、時間がなければ格安航空会社の飛行機を使って北海道へアプローチするという方法もあったと思います(それでも夏は高いですが)。このように、したいことと条件をどんどん並べて、解決していくのです。

 

しかし、目標と制約が分かっただけでは、解決することはできません。解決するには当然そのための解決力が必要になります。きっと今このページを見られている方の多くは、どうやって乗り継ぎを考えたらいいか悩んでいてアクセスされたのだと思います。次回以降は、実際に私が北海道で全線乗車するにあたってどういう風に解決していき、乗る列車を決めて行ったかをお伝えしたいと思います。